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家族信託

家族信託について 13 いざ家族信託へ

1 親に説明する。 まずは親の同意がないととにもかくにも始まりません。認知症などによる問題、また親を守るために必要な仕組みであることの説明をし、理解してもらうという事です。 最初の難関といえば難関ですが、NHKや新聞の特集記事や番組などを見てもら…

家族信託について 12  いざ家族信託へ

それでは いざ家族信託作成にという事ですが、専門家を利用する、ご自身でするを別として、どういうことが必要なのかということを順をおって説明していきたいと思います。 信託法の改正から始まった家族信託ですが、他の相続制度に比べて歴史の浅い法制度と…

家族信託について 11 信託財産の手続き 証券

【上場会社の株式】 理論上は可能ですが、実際の運用はほとんどされていないようです。証券会社としても信託法に基づいた運用には消極的なようです。 【自社株式(非上場の株式)】 経営者が所有している自社株式を信託財産に組み入れたいというニーズは少な…

家族信託について 10 信託財産の手続き 金銭

金銭の場合は、受託者名義の信託口口座を作る必要があります。これは委託者の名義のままでは、受託者がその運用を行うことができないというのが一番の理由です。また受託者の資産とごっちゃにならないように新たな口座を設け、受託者名義のほかのものと区別…

家族信託について 9 信託財産の手続き 不動産

不動産の信託条項に「信託の終了事由」というのも記載します。もし受益者の誰々が死亡の時とする場合は、帰属先を決めておけば遺言の代わりとすることもできます。また帰属者を決めないことも可能です。その場合は遺産分割協議などをおこなうということにな…

家族信託について 8 信託財産の手続き 不動産

家族信託するにあたって、その信託する財産を委託者が名義を託し、受託者はその管理・運用を任され、受益者はその権利を持つということを明確に示さないといけません。不動産、金銭など。 不動産の場合は、登記簿上にその趣旨を記載します。委託者、受託者、…

家族信託について 7 信託できる財産の範囲について

家族信託で、信託できる財産とそうでないものというものも存在します。またどの財産を家族信託に組み込むのかということは重要な要素になります。 信託法によると、信託できるものは「財産」と規定しています。つまり財産的な価値があり、金銭評価のできる積…

家族信託について 6

この数字相続対策は、受益者連続型信託ともいわれます。 例を挙げると 夫が先祖伝来の土地を持っていて、これを自分の血筋につなげていきたい場合、もし子供がいなければ、次に妻が大部分を取得し、もし妻がなくなれば妻側の親戚に遺産が渡ってしまいます。…

家族信託について 5 もう一つのメリット

家族信託には、遺言書には出来ないことが一つできます。それが数字相続と呼ばれる二次相続三次相続と設定することが可能という事です。 遺言書には、Bに相続させる、そしてその後にCに相続させると言った文言を記載させることはできません。その場合はBに改…

家族信託について 4 仕組み

信託契約に定めた内容に従い受託者は、信託財産の管理・運用ができることになります。財産の運用が制限されてしまう後見制度に比べて、認知症対策としては家族信託が優れているのはこの点に有ります。 ただ注意しないといけない点は、あくまで信託財産として…

家族信託について 3 仕組み

家族信託の大きなポイントは、委託者は財産の名義を預けているだけなので、贈与税や不動産取得税などの税金が発生しないことです。 受託者に所有権を移してしまうと高額な贈与税などが一気にかかってしまい、せっかく任せようとしていた財産が大きく目減りし…

家族信託について 2 仕組み

家族信託とはそもそもどういうものなのか?というお話です。◎財産を持っていて、その管理をお願いしたい人を委託者といいます。◎その財産を管理・運用したりすることを任された人を受託者といいます。◎その財産の権利を有する人、管理・運用により利益がもた…

家族信託について 1

相談会などでも、家族信託について聞かれる機会も増えてきましたのでここでご説明していきたいと思います。 信託というのは、もともと信託業法の免許を受けた信託銀行や信託会社しか業法としては認められてはいませんでした。しかし2007年に信託法が改正され…

家族信託について 17

どのような仕組みにもメリット・デメリットは存在します。その中で他の相続手法といかに組み合わせていくかというのがポイントになってきます。 家族信託と成年後見、遺言、生前贈与、生命保険など 様々ありますが、ご家族のおかれた状況によって何を当ては…

家族信託について 16 デメリット その5

あと個人的に思うところですが、家族信託のキーになってくる受託者たる親族の確保というのが今後も可能なのかどうかという点です。 少子化が進み、その受け皿となる者の絶対数は減る一方です。 受託者に求められているものは、財産管理や場合によっては資産…

家族信託について 15  デメリット その4

家族信託がまだまだ新しい仕組みで、税務上・判例上の取り扱いが確定していないというところも不安材料の一つではあります。恐らく法律上はこういう解釈になるであろうということは想像できるのですが、判例といった指針になるものがまだまだ少ないので、慎…

家族信託について 14 デメリット その3

一部税務メリットが受けられないということもあります。 一つが「損益通算の禁止」という点です。 受託者である子が管理する信託不動産と、信託財産に入れていない(親自身が管理する)所有権の不動産とを併用して持っている場合、信託不動産において年間を…

家族信託について 13 デメリット その2

家族信託の設計や信託契約書は、複雑かつ難解なところがあります。体系的に信託法や民法を学ばすあやふやな知識で、また現状ある商事信託をそのまま利用した契約書などの転用では大きな失敗が生じる可能性もあります。 また家族間での意思疎通、仕組みへの理…

家族信託について 12  デメリット その1

家族信託のデメリットについてもお伝えしていきます。 初期コストがかかるという点です。①専門職のコンサルティング報酬②公証役場の手数料③司法書士の登記手続き報酬④登録免許税・登記事項証明書等の実費 とこの辺りの費用が掛かってきます。専門職のコンサ…

家族信託について 11 メリット 不動産の共有

不動産を複数の子供に平等に相続させたいと望まれる方は多くいます。登記簿上 共有として登記することも可能です。 しかし不動産を共同相続することはあまりお勧めできるものでありません。特に配偶者や子のいる兄弟同士で不動産を共有することは、将来その…

家族信託について 10 メリット 遺産承継

そしてここで親から子へ移された財産管理の手法は、一つの契約で、何世代も引き継ぐことが可能です。第一受益者を父親、第二受益者を母親、第三受益者を弟といった形で、受託者である子がその資産の運営をしながら、資産を承継していきます。遺言では、「自…

家族信託について 9 メリット 運用

家族信託を使うにあたって他にないメリットについてお話していきたいと思います。 一つは親が元気なうちに子に財産の管理・処分権限を移しておくことで、将来的に認知症や大病を発症しても、影響を受けない財産管理体制を実現できるという事です。信託制度で…

【閑話休題】公平な資産承継ってあるの?

相続人が4人兄弟、財産も4つ残されています。遺産の相続税評価額や時価総額が全く同じ物件が残されています。被相続人であるお父さんが独断で4人の子供にそれぞれ遺言で指定し、相続させました。「同じ値打ちのものだし、もめるはずはなかろうモン」 さて…

家族信託について 8 信託できない財産とは?

年金受給権や預貯金債権は実務上、信託財産にはできません。 年金は本人名義の口座でないと原則受け取れないため、信託契約で年金受給権を信託財産として託したとしても、実質的に受託者が管理を行うことができません。 もう一つは預貯金です。預貯金という…

家族信託について 7 信託する財産とは?

家族信託を行う財産の主なもの 3つ挙げるとすると「不動産」「現金」「未上場株式」が挙げられます。財産管理を託したい最も高いニーズがあるものは、財産の持ち主が認知症等で財産の管理・処分ができなくなる事態(いわゆる「資産凍結」回避したいというも…

家族信託について 6 家族信託の機能

家族信託の機能として、重要なポイントは親自身が管理もできる元気なうちから始められるというところです。委任者(親)として受託者(子など)の財産管理のやり方をチェックしたり指導したりして、安心して将来を託せるように育てていくことが可能です。 認…

家族信託について 5 商事信託と民亊信託(家族信託)

家族信託は、商事信託と違い、信頼関係を前提として財産を託します。預かる信託財産の内容や信託の設計についても商事信託よりも柔軟に対応することが可能です。どちらの信託も信託法を根拠として行うものですが、仕組み自体 大きく違ったものとなります。 …

家族信託について 4 商事信託と民亊信託(家族信託)

商事信託とは、簡単にゆうと余剰資金や収益物件をプロに託すという事になります。そのプロは信託業の免許を持ち、金融庁の監督・監査の元にあります。そのプロのことを信託銀行・信託会社と呼びます。 一方民事信託は、プロではない相手に託す信託の仕組みの…

家族信託について 3 登場人物と役割

信託契約の登場人物は原則として、委託者:財産を預ける人受託者:財産を預かり管理する人受益者:預けた財産から利益をうける人の3者となります。 委託者が受託者と信託契約を結びます。受益権(経済的利益を得る権利)を持つ受益者が受託者から財産の給付…

家族信託について 2 信託って何?

そもそも信託って何っていう事ですが、説明しますと 現在財産を持っている方が何かを実現したい(信託目的)という目的のために、他者に財産を託し、その他者はその信託目的を実現するためにその財産の管理や処分を行うという事です。 何を実現したいかとい…