成年後見
任意後見契約 発動後の準備として、事前指示書というものを作っておくことをお勧めします。これは将来の判断能力の低下または喪失時に備えて付与する代理権をどのような形で行使してもらいたいのか、代理権行使の対象、目的、範囲等を明確にするために事前の…
どうしても法定後見の場合は、ご本人も準備ができないなか開始されることがあるためこういった印象を持たれるかもしれません。ただ任意後見の場合はあらかじめお元気な時に意見や好み 趣味などをお伺いし、判断能力が衰えてきたときでもどうしたいのか?とい…
成年後見人がつくと財産が自由に使えなくなる。こんなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか? 確かに第三者の監視の目が入りますので、なんでも自由にというわけではありません。ただご本人の生活を維持し守っていくという趣旨のもと運用して…
後見人がつくことによってその人の人格権が失われてしまうのでは?と思われている方もいるかと思います。またご本人の後見人なんてつけてほしくないという思いです。被後見人になることで選挙権を失ったりや会社の重職から外されるそういった懸念が当初はあ…
たまにニュースなどで士業の後見人がお金を横領したなんて事件が出ることがあります。平成26年には831件56億7000万円の成年後見人の横領があったとの記事がでてビックリしたものです。(これは士業の人間だけというわけではありません。) その後 家庭裁判所…
成年後見制度は2000年からスタートしていますが、制度スタート時は約9000件 2021年には4万件弱となっており 20年ぐらいで約4倍の件数になっています。増えているようにも思いますが、同じような制度を利用している先進国から考えると全人口の1%程度は必要と…
この判断能力と意思能力の違いに注目して行う任意後見契約に即効型というものがあります。これは任意後見契約を行ったすぐ後に後見契約をスタートさせるというもので、本来は法定後見では?という少しグレーな感じの運用方法です。法定後見にしてしまうと誰…
この判断能力に対して 意思能力ですがこれは個別の法律行為親⑦個別の契約をするかしないか、有効か無効かを判断するための基準となる能力です。つまり意思能力は、この簡単な契約は出来るが、別の複雑なものはできないなどという事が起こりうることになりま…
この後見制度の利用にあたって非常に大事な概念として、判断能力という言葉があります。また意思能力という言葉も有ります。ひじょうに似ていますが、異なる部分も存在します。 法律的には事理を弁識する能力といいますが、わかりやすく言い換えると判断能力…
法定後見にはその対象者の状態から支援内容も変わるため、補助、保佐、成年後見と3つにわかれています。 法定後見は、申請者から家庭裁判所に選任の申出をして、選任者が決まってからのスタートになります。後見人として希望は提出できますが、必ずしもその…
つぎは法定後見の仕組みについてのお話しに移っていきます。法定後見は、任意後見の準備ができないときに判断能力が低下してしまったり、生まれながら障害をお持ちの方で判断能力が不十分なため、公的な保護をするための制度です。 ここで法定と命名されてい…
任意後見制度をスタートさせるためには、家庭裁判所に任意後見監督人 選任の申立てをする必要があります。この監督人はいうならば任意後見のお目付け役といったところで、任意後見人が不正な行為や著しい不良行為、職務にたいする適性が無いなどの場合は、家…
任意後見制度の仕組みですが、判断能力が減退前に自信が信用できると思った人を任意後見受任者として設定します。これは身内親族でもよいですし、弁護士・司法書士・社会福祉士といった第三者でもOKです。(ちなみに行政書士でもされている方もおります) …
成年後見制度については、2種類あります。一つは法定後見制度、もう一つは任意後見制度になります。 まずは任意後見制度から。 任意後見制度は、本人の能力が減退する前に、もしそのような状況になってしまったときに支援してもらう人や支援の内容などを決め…
ここのところは依頼する本人や親族、受任する人も勘違いしやすいところです。もっといろいろやってほしいと思う前者がいたり、月に1回電話で近況だけを訪ね、あとは生活費を振り込んで終わりのような後者もいると聞いたことも有ります。 このあたりは双方に…
成年後見の職務の中心はこの二つの中でも身上保護事務に重きが置かれます。この身上保護事務をしっかり行うために必要な財産を管理し、有効に活用していくというのが財産管理にあたります。 とはいえここでいう身上保護は法的な身上保護であり、実際に介護を…
成年後見人ってどういうことをしてくれんの? やってほしいことをしてくれない なんてこともよく聞きます。定められた一般的な職務範囲を見ていきたいと思います。 成年後見人の仕組むには大きく分けて二つあります。◎身上保護事務 ◎財産管理事務 です。 身…
自己決定権の尊重は、判断能力が劣る状況になったとしても、その人が持つ意思や好みを尊重しましょうという事です。 身上保護の重視は、財産を守るということだけではなく、もっと広く生活・医療・介護・福祉等にも気を配りながら 本人の生活向上に向けて力…
成年後見制度は三つの基本理念から作られているといわれています。 ①ノーマライゼーション②自己決定権の尊重③身上保護の重視 です。 基本理念とは、成年後見制度実施にあたり忘れていけない根本的な考え方のことを言います。分かりにくい言葉でノーマライゼ…
契約は、十分な判断を能力を持ち、個々の契約内容をしっかりと理解したうえで意思決定をする必要があります。そうしないと契約者にとって不都合な状況が生じる可能性があるからです。 しかし実際のところ認知症になったりその他精神上の疾患などにより、適切…
ではそもそもどのような制度なのでしょうか?自分達が普段生活している中で、意識的、また無意識にも多くの契約を交わしています。物を買う時、仕事をするとき、仕事を依頼するとき、それは必ずしも書面でかわすものだけではありません。そして民法でも認め…
今 見直しを図ろうとしている成年後見制度について考えていきたいと思います。見直しという言葉が出ているという事は、現状問題があったり、使い勝手の悪いところがあるという事です。 たまに報道でも不適切な制度が利用が取り出されたり、周りでも後見人を…
同意権も 取消権も本人が持っている法律行為能力を制限するものとなります。また補助人・保佐人・成年後見人によってもその範囲や内容が変わります。 この法律行為能力を制限するという事については議論が分かれており、海外においても廃止すべき論と成年被…
任意後見と法定後見の違いについても見てみましょう。先に述べたように事前に準備をするのが任意後見、判断能力が衰えてしまってから利用するのが法定後見であるのは間違いありません。 もう一つ大きな違いがあります。それは同意権・取消権があるかどうかで…
任意後見契約を結んでいた場合、法定後見が発動することがあるのでしょうか?結論的にはあり得ます。しかし基本的には、任意後見契約が優先されます。 任意後見を事前準備されている人については、家庭裁判所が本人の利益のために特に必要と認められるときに…
後見人が選任されるとそのご本人の人権も制限されるのでは?という懸念もあります。 このあたりは海外の潮流をうけて本人の意思や人権をできるだけ尊重すべきとして状況も変わりつつあります。法定後見では同意権や取消権といった職務権限も一部認められては…
弁護士や司法書士など専門士業が行う場合 関係機関での独自の監査があったりとかなり厳しくみられる傾向にあります。どちらかというと身内で後見業務を行う時に不適切な財務処理が行われたりと問題があることも多いです。どうしても自分たちの財布とというイ…
成年後見制度で懸念されることは、まず不正が多いんじゃないの?という事です。マスコミでもたびたび 弁護士が横領したなんて大々的に報道されたりすることもありました。 確かに平成26年には、831件 56億7000万円もの金額が成年後見人等により横領されてい…
任意後見制度も法定後見制度も弱者救済が根幹にあります。こういった方たちに支援を行なうためには、不正から守るためのしっかりとした安全装置が必要です。この安全装置が、公的な機関である家庭裁判所になります。 後見人や後見監督人は、一定の期間ごとに…
任意後見にたいして法定後見というものがあります。法定後見は、すでに障害をお持ちの方や認知症などが原因で判断能力が減退してしまった人を法的に支援するための制度になります。 法定という命名は、法律の定めに基づきその後見人を選任し、その後見人が法…