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公正証書遺言⑥具体事例その3 — 事業承継や賃貸物件をどう扱うか

 事業を営んでいる方や賃貸不動産を所有している方にとって、遺言の役割は特に大きいものです。単に「息子に会社を相続させる」と記すだけでは、取引先との契約や借入金の処理、株式の評価方法などが不明確なまま残ってしまいます。
 賃貸物件も同様で、誰が管理し、収益や修繕をどう扱うのかが争点になります。共有名義にしてしまうと意思決定が複雑になるため、管理責任者を明確に指定しておくのが安全です。
 公正証書遺言ではこうした複雑な要素を整理し、条項として明示できます。事業承継や不動産管理を円滑に進めたい方には不可欠といえるでしょう。