裁判所の示す解決案に納得できない場合は、審判手続きというものに進んでいきます。審判では家庭裁判所が最終的な分割案を示します。この内容には法的に相続人は従わないといけなくなります。
このような流れだけを見るとスムーズに遺産分割が進んでいくように見えますが、家庭裁判所が隠し財産や使い込みなどを調べてくれるわけではありません。各相続人が弁護士などを立て調査し、証拠をそろえていかなくてはなりません。
そもそも感情的に相反していて、「相続人の誰かが不当に使い込んだ財産はいくらか?」「過去に受けていた贈与がもっとあったはずだ」といった遺産の前提の認識が相続人同士で食い違っている場合、なかなか分割するところまで話は進まず、泥沼化、長期化していきます。