A子の主張は、実務上ほとんど認められません。
「寄与分」ってあるの知らないんですか?とおしかり受けそうですが、いえ 知ってますよ。
法律上、なくなった方の介護を一生懸命に行い、その方の財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人は遺産を多めに相続することができること それが「寄与分」です。
ただ なかなか認められないことが多く、思っている以上に金額が少ないのが現状です。裁判所が認められる条件として出しているものは、証拠資料の提出やその介護が親族として通常期待されているもの以上であること。少なくとも一年以上、報酬は受け取っていない、介護に専念していた。などなど介護していたことによって、故人がどれほど利益を受け、財産の流出を止められたかといったところがポイントになります。
それと寄与分の換算は、プロのヘルパーに介護をお願いした場合に発生する費用をもとに換算するため、この場合 A子さんの期待にそう金額にはなりにくいという結果になります。
まとめると
◎認められるハードルは、非常に高い
◎たとえ認められてもその金額は、想像以上に低い。
といえそうです。