ではその評価の基準時についてですが、実務的には遺産分割時とされています。しかし相続開始時を基準時とするという見解もあるのも事実です。
しかし遺産分割について明確な分割期限があるというわけではありません。相当期間経過後に遺産分割が行われた場合、相続開始時の遺産の評価額が、その後の市場の変動により上昇若しくは下落することで、取得する財産によっては、相続人間で不公平な結果を招くという問題が生じることがあります。
このような理由から、現実に分割する時点を基準時とするというのが実務の大勢となっています。
ただし 亡くなられてから10カ月という期限をもつ相続税に関しては、評価の基準が、相続開始日である死亡日となっています。