遺産分割協議が難航する最大の理由は、法律の問題よりも感情の問題であることがほとんどです。長年の家族関係、親への思い、不公平感、介護への不満など、さまざまな感情が一気に表面化します。
一方で、法律は非常に淡々としています。誰が相続人で、どの割合が原則なのかを機械的に示すだけで、感情までは考慮してくれません。この「法律」と「気持ち」のズレを理解せずに話し合いを始めると、協議はうまくいかなくなります。
大切なのは、「法律的に正しいか」と「自分が納得できるか」は別問題だと認識することです。遺産分割協議は、法律論で相手を言い負かす場ではありません。全員が最終的に合意できる着地点を探る作業です。
この心構えを持つだけでも、話し合いの進め方は大きく変わります。次回は、争いを避けるための具体的な視点について解説します。

