戦前の戸籍制度では、「家制度」が基本となっており、すべての家族は戸主(こしゅ)を中心に記録されていました。戸主は家の代表であり、財産管理や相続の中心的役割を果たしていました。
この時代の戸籍には「家督相続」という仕組みが存在し、長男が無条件で跡を継ぐような形式が多く見られます。戸籍には「戸主承継者」や「家督相続人」といった記載があることも。
現代の相続では家制度は廃止されていますが、古い戸籍を見るとその名残がよくわかります。相続手続で戦前の戸籍を調べる必要がある場合、こうした「制度の違い」も理解しておくことが大切です。

