A ではどうするべきなのか? 二通りの選択肢があります。一つは、母親に成年後見人をたてるという方法です。
成年後見人が母親代理人として遺産分割協議に参加します。内容が母親にとって法定相続分より良い内容になっていれば、問題なく協議は成立します。ただそれより少ない場合は必ず法定相続分までは確保される協議となります。
またここで成年後見人を選任した場合、遺産分割協議が終わったからといって、成年後見人が外れるわけではありません。認知症については完治するといったことが基本ありませんので、母親が亡くなるまで続きます。成年後見人さんに支払う報酬が月額3万円~5万円、資産内容などによって変わります。そこからの生存年数が10年~20年となるとかかる費用が大きくなりますね。また財産管理の面でも親族が自由にできる範囲が狭まります。