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2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

任意後見監督人って何ですか? 7

監督人が特にチェックするポイントとしては、 ◎任意後見契約の代理権の範囲を逸脱していないか? ◎本人の意思を十分に尊重しているか? ◎本人の心身の状況及び生活の状況に配慮しているか? といったところをしっかり見ていく必要があります。 こういった役…

任意後見監督人って何ですか? 6

しかしどんなに本人が信頼したとしても適切に後見事務ができるかどうかというのはわかりません。実際に契約が発効したときには、本人は判断能力が劣ったり失われたりしています。 そのために専門家である後見監督人をつけ、不適切な後見事務をしていないかチ…

任意後見監督人って何ですか? 5

繰り返しになりますが、任意後見契約は任意後見監督人が選任されてはじめてその任意後見契約が発効され、受任者が活動できるようになります。 任意後見人は、本人が事理弁識能力がまだ十分である時に、将来の自分の身上保護と財産管理を任せたいという強い意…

任意後見監督人って何ですか? 4

以下が任意後見監督人の役割です。①任意後見監督人の事務を管理すること。②定期的に家庭裁判所に報告すること。③急迫の事情がある場合、任意後見人の代理権の範囲において、必要な処分を行う事。④本人と任意後見人の利益が相反する場合について本人を代理す…

任意後見監督人って何ですか? 3

とはいえ任意後見受任者に親族の者がなることもあり、その場合は、ほとんどが初めての経験になります。何をしたらよいのか曖昧なまま、お金や各種手続きをおこなってしまうことになりかねません。 不正な気持ちが無いままに自分のお金と混同してしまったり、…

任意後見監督人って何ですか? 2

任意後見監督人は家庭裁判所の選任によって定められます。家庭裁判所が関与するという部分では、法定後見とも似ているといえますが、法定後見の場合は、家庭裁判所が主体となって後見人を定めその管理下に置きます。 それに対して任意後見の場合は、依頼者が…

任意後見監督人って何ですか? 1

任意後見監督人って何?というお話をしていきたいと思います。任意後見契約の制度の中にでてくるのがその監督人です。名前の通り任意後見受任者の業務に対して、不正な行為や任務を誠実におこなっているかどうかをチェックする役割を持つ人となります。 ただ…

任意後見契約を補完する契約 3

財務管理契約については、判断能力は低下していないが病院に入院したり体が不自由になったりして、金融機関での預金の出し入れが難しくなったり、各種支払いを行ってもらうといった場合に効果を発します。 このような契約は、限定的な期間のみという事になる…

任意後見契約を補完する契約 2

ちなみに見守り契約というのは、判断能力が衰えないうちでもいろいろ相談にのってもらったり、安否を確認してもらいながら、その時が来た時に適切に任意後見実務を行ってもらうためには有用です。 毎月連絡をもらったり、定期的に面談などをおこなっておけば…

任意後見契約を補完する契約 1

まえのところで遺言書と死後事務委任契約について書きましたが、その他にも見守り契約、財産管理委任契約などもあります。これらの契約はすべての人に必要というわけではなく、親族の有無や経済状況なども加味して選択されるものです。 地域によって社会福祉…

任意後見契約と事前指示書 2

内容としては、代理権目録に示した内容の補足であったり、自分自身の気持ちなどです。 特に医療系のある程度選択を迫られる場合などに関しては細かく意向などを書き記しておいた方が良いかもしれません。本人の意思が示せなくなっているので、延命措置や苦痛…

任意後見契約と事前指示書 1

任意後見契約に代理権目録というものが必要ですが、実際のところ任意後見業務をするためには、本人に対する情報(意思や好み)などを共有しておくことが大事です。 将来の判断能力の低下または喪失時に備えて、付与する代理権をどのように使ってほしいのか、…

任意後見と法定後見の違い 2 取消権と同意権

同意権も 取消権も本人が持っている法律行為能力を制限するものとなります。また補助人・保佐人・成年後見人によってもその範囲や内容が変わります。 この法律行為能力を制限するという事については議論が分かれており、海外においても廃止すべき論と成年被…

任意後見と法定後見の違い 1 取消権と同意権

任意後見と法定後見の違いについても見てみましょう。先に述べたように事前に準備をするのが任意後見、判断能力が衰えてしまってから利用するのが法定後見であるのは間違いありません。 もう一つ大きな違いがあります。それは同意権・取消権があるかどうかで…

任意後見と法定後見 どちらが優先?

任意後見契約を結んでいた場合、法定後見が発動することがあるのでしょうか?結論的にはあり得ます。しかし基本的には、任意後見契約が優先されます。 任意後見を事前準備されている人については、家庭裁判所が本人の利益のために特に必要と認められるときに…

判断能力?意思能力? 7

この即効型の任意後見契約ですが、理論上は先に述べたように可能です。しかし判断能力の低下の度合いによっては、契約当事者の権利侵害を疑われる可能性も否定できません。なので実務上はしっかり検証し格段の合理性を確認したうえで実施すべきだといえます。…

判断能力?意思能力? 6

任意後見契約に関していえば、判断能力が不十分であるが意思能力はあるので、契約自体は有効に締結することができます。しかし判断能力が不十分であるので即座に家庭裁判所に監督人の選任を申出すれば 任意後見を開始することができます。 これを即効型の任…

判断能力?意思能力? 5

遺言書をつくりたいが認知症である。短期記憶が失われていたり、幻覚が見えたりしている、でも遺言を作りたいという意思ははっきりしているし、内容も理解している。このような場合 基本的には遺言書を作成することが可能です。たとえ公証人立ち合いの公正証…

判断能力?意思能力? 4

まとめると判断能力は契約などの個々の法律行為と直接関係はなく画一な一般能力であり、意思能力は個々の法律行為を強く結びついた相対的な法的な能力であるといえます。 ただわかりにくいですね。判断能力には、不十分なところがあったとしても本人の意思が…

判断能力?意思能力? 3

では意思能力というのは何でしょうか? 意思能力というのは、法律上の定義はないですが、個別の法律行為・個別の契約ごとにそれを有効とするか無効とするかという判断基準になっています。つまり「本当にあなたの意思でするのですか?」という事ですね。 な…

判断能力?意思能力? 2

判断能力というのは法律でよく使われる「事理を弁識する能力」をわかりやすく言い換えた言葉になります。法律的な解釈によると判断能力というのは、知的能力・日常的な事柄を理解する能力・社会適応能力の3つの概念を統合した広義の能力を意味するらしいです…

判断能力?意思能力? 1

遺言書をつくるにも任意後見契約を結ぶにも 必要になってくるのが意思能力、判断能力になります。自分の財産や命に係わる大事な内容、契約を作るのですから、自分が良く考えて実行する大切さはよくわかります。認知症や精神疾患がある状態で、周りにそそのか…

任意後見契約を完成させるまで  11

今まで見てきた内容で任意後見契約の準備は終了です。 実際に任意後見契約がスタートするタイミングは、判断能力が不十分になった時に家庭裁判所に任意後見監督人の選任をしてもらったときになります。逆にそういった状態にならない限り発動しないとも言えま…

任意後見契約を完成させるまで  10

他のお金の事。任意後見人を身内で行う場合報酬設定しない場合が多いですが、第三者(士業含む)に依頼した場合は毎月発生します。これは事前に双方で相談しておき、公正証書に記載します。2万円~3万円ぐらいが多いところかと思います。 また任意後見監督人…

任意後見契約を完成させるまで  9 

任意後見契約書を作成するにあたって公証人の手数料がかかります。登記費用、郵送料などを含めて28000円前後になるかと思います。士業に公証人との対応、文案作成を依頼する場合は別途かかりますが、その事務所ごとに違いがあります。 日程的には、公証人に…

任意後見契約を完成させるまで  8 

任意後見契約書には、代理権目録として何を代理してもらうかという事柄を過不足なく記載する必要があります。一般的な雛形はありますが、個々人で必要なものそうでないものがありますので、そのカスタマイズは必要です。 詳細な生活状況、資産状況を確認した…

任意後見契約を完成させるまで  7

中には本人ではなく、その任意後見人の対象となる親族の方だけが来られて相談される場合も有ります。「現在 自分は、本人の財産も預かっており信用されている。周りの兄弟も了承済みです。なので本人の面談は必要ありません。」とおっしゃる方もいます。 し…

任意後見契約を完成させるまで  6

また受任者を親族とする場合、その対象となる方と別途お話を伺う必要が出てきます。任意後見人としてどこまで対応できるのか、ご本人の意向に沿うことができるのか。場合によると遠方に住んでいたり、お仕事が忙しかったりと個々によって事情は様々です。 任…

任意後見契約を完成させるまで  5

居住関連、生活状況などを伺うことで、ご本人が現在将来に向けて感じている不安点や解決すべき問題点が徐々に浮き彫りになってきます。そしてご本人の意向を再度深堀していきます。 任意後見契約を行うにあたって その周辺状況の把握、また受任者としての信…

任意後見契約を完成させるまで  4

さきのお話の中ででた 任意後見契約を考えるに至った外部状況を確認していきます。〇居住関連 本人を含めた同居しているご家族や別居している親族などの居住地、交流関係など(仲が良い?疎遠?断絶?) 〇生活状況 ご本人の持病や健康状態。食生活などの日…